奥の細道-Deep in the Land

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パースを離れインド洋岸をブルームへ向かう旅。ギラリア・ステーションを後に、我々一行は再び国道一号線に復帰した。路上で体を温めているトカゲを避けつつ北を目指す。途中ナヌタラ・ロードハウス Nanutarra Roadhouseから進路を東に変えた。内陸に向かいピルバラ Pilbaraと呼ばれるこの地域の中心地トム・プライス Tom Priceやニューマン Newmanを経由してポート・ヘッドランドに至るルートを選んだのだ。転進するに当たり、仲間達の答えは明快だった。「急ぐ旅ではない、ピルバラを味わって行こう」と。「奥の細道」そんな名前が似合うルートである。すれ違う車はほとんどなく、道路も一車線分が舗装されているのみ、やがて舗装も消えて道路はダートとなった。太古の山脈の名残を伝える風化した山稜が遠くに連なり、これまでオーストラリアのどこでも見たことのない山岳風景が夕方の薄い光の中、幻のように浮かんでいた。今思えば、高くそびえる雷雲が我々の前途の暗示だったのかもしれない。ワシにとってピルバラの印象は全て雨の中。途中とっぷりと日は暮れ、遠雷の稲光が我々の行く手を照らした。何とか持ちこたえるかと思われた天の堪忍袋は、到着直前に破れ、そこから滝のような雨がこぼれ落ちた。雨はこれから数日降り続くことになる。目的地トム・プライスは豪雨の中、かき消されそうな明かりを辛うじて旅人にかざしていた。

Nikon F4 with MF-23,
Ai AF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-F4.5D (IF),
Fujichrome PROVIA ISO 100 (RDP II)
Aperture-Priority Auto @ F5.6
On the way to Tom Price, Near Nanutarra Roadhouse, Western Australia
April, 2000


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この記事へのコメント

2008年09月26日 22:33
こんばんは。
こういう雲の写真大好きです(^。^)y-.。o○
オーストラリア版「奥の細道」ですか。いいですね~。すれ違う車も無い一本道をのんびりと車で走る旅。うーん、最高ですね!
「岩にしみいるセミの声」ではありませんが、現代人が失いつつある自然のちょっとした変化を感じられそうですね。

ジュゴンツアー揺れも少なくと聞き安心しました。
夜昼共に見ることにします(^^♪
管理人のbuokaburra
2008年09月28日 00:58
エクスマスを経てブルームに向かう場合、通常は海岸沿いに走る主要道である1号線をそのまま行くのが普通なのですが、この時は、内陸側に進路を取り、「奥の細道」を走りました。夕暮れ時の走行になったため、何か幻想的な光景が今でも記憶に残っています。

本当はやってはいけないのですが、この時は夜間走行になり、稲光が光る中、とうとう大雨が降ってきて、ようやくの思いで、トムプライスに着くことができました。

鉱山ツアーに参加して、超巨大なダンプカーが走り回っていたのが強く印象に残っています。