エア湖はかわいている-Dried Lake

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オーストラリア大陸初の縦断を達成した探検隊の悲劇を記した『恐るべき空白』(アラン・ムーアヘッド著、ハヤカワ文庫)にウォーバートンという探検家の文章が引用されている。以下にそれを紹介する。『エア湖はかわいている-死のような静寂と不毛が支配する恐ろしい湖である。水を求めてさ迷い歩くうちに、思いがけず突然この湖の岸にたどりついた者は、やれやれと思ったとたんに、あらゆる希望を失い、身ぶるいしてこのいまわしい湖をあとにするだろう。彼は砂丘に頭を埋め、静かなあきらめのうちに彼の運命を待つこともできる。(中略)私にはそのとき一人の元気のいい同行者があり、馬も一頭いて、飲み水とダンパーの用意も十分だったが、この湖を見たときの私の感じは、何かみじめな満足感とでもいうべきもので、私の前に横たわっているものが、大地なのか、水なのか、それとも空なのか、区別 がつかなかった。そしてもしそのときの私の状態がもっと悪かったなら、私の気持ちはどんなだったろう、と考えないではいられなかった。』冒頭の文言『エア湖はかわいている』は読んで以後ずっとワシの頭に刻まれた。そして今、彼の文言通 りの光景が目の前にある。1,000キロ以上の航続力と数十リッターの水タンクを擁するランドクルーザーがなかったら、とても心の平静は保てまい。生命を拒絶するような環境、確かにエア湖はかわいている。

Nikon F5A with MF-28,
Ai AF-S Zoom Nikkor ED 17-35mm F2.8D (IF),
Fujichrome PROVIA 100F (RDP III)
Aperture-Priority Auto @ F8
ABC Bay~Halligan Point, Lake Eyre North, South Australia
October, 2001

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