マウンド・スプリングス-Mound Springs

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ウナダッタ・トラックの沿道にはマウンド・スプリングス Mound Springsと呼ばれる不思議な泉がある。不毛な大荒野の中で、小さな塚の上から泉が滾々と湧きだしている。 泉の正体は大鑽井盆地を流れる伏流水の噴出口である。塚は水に含まれるミネラルや塩分が長い長い年月を経て成長したものだ。マウンド・スプリングスは大鑽井盆地の南西端に沿って存在し、それぞれを繋ぐと400kmに及ぶ弧を描くという。大荒野の中において、大量の水を噴出するマウンド・スプリングスが環境上、大きな役割を担っていることは想像に難くない。このような不毛の土地で泉の周りには緑が茂り、ゴアナのような大型の生物も生息する。泉の周囲に小さな宇宙を形成しているのだ。スチュアートが彼の大陸縦断探検ルートを決める際、この地域を行程に組み込んだのは、これらの泉から地表水を得やすいからと聞いたこともある。しかしながら、ここ百年間、掘り抜き井戸による大量の取水で、マウンド・スプリングスから湧き出す水量は大幅に減少、湧水の止まった塚も少なくないと言う。開発とは無縁と思えるこんな荒野にも人為は及ぶ。自然を、歴史を彩ったマウンド・スプリングスは今、危機に瀕している。

Nikon F5A with MF-28,
Ai AF-S Zoom Nikkor ED 17-35mm F2.8D (IF),
Fujichrome PROVIA 100F (RDP III)
Aperture-Priority Auto @ 8
The Bubbler, Oodnadatta Track, South Australia
October, 2001



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